2015年12月31日木曜日

11回目 2015年12月25日

*年内最後の治療
 F先生には、また今回も耳鳴り半減の日があったことをご報告し、前回同様右1%、左2%のブロック注射を打って頂きました。
 他にも耳鳴りの治療をされている患者さんがおられるそうで、少しずつ着実に効果時間が伸びていっているようです。やはり効果の高い治療だということがわかります。
 私の場合は相当スローでしかも凸凹。ほとんど変わらないかと思えば、ポンと一日小さくなったり・・・。やはり12年という歳月が壁になっているのか・・・わかりません。
 耳鳴りの症状の深さは人それぞれだと思いますから、注射による反応もいろいろでしょうし、当然治療回数も違ってくることでしょう。
 まぁ、その辺は最初から承知の上です。ようやく改善を感じられる日が出てきたので、私自身はしっかり前進モード、継続していくつもりです。
 そんな患者に常に最善の場所を探して注射をして下さる先生には、本当に尊敬と感謝あるのみです。
 週に1回のペースを崩さずにここまできましたが、年末年始を挟んで初めて約2週間後の治療予定。その間隔でどうなるかな、というところです。
 


*2015年私のトピックス
 早くも大晦日になってしまいました。
 いろいろありましたが、私にとって今年最大のトピックスは、やはりこの上頚神経節ブロック注射との偶然の出会いによる耳鳴り治療再挑戦です。
 もとはといえば手首を故障したことに始まっているので、それがなければ未だに耳鳴り治療は封印したまま、そして不眠症に悩まされ不眠外来を受診して薬、となっていたかもしれません。
禍転じてなんとやらです。
 おかげさまで不眠症は卒業できそうな気配です。
 そしてもう一つのトピックスはブログ。この元来ずぼらな私がブログとは。(笑)
 耳鳴りの方に是非この治療法を広く知ってもらいたい、という思いだけです。
 新たにこのブロック注射で、今までどうにもならなかった耳鳴りがなくなったり、大きく改善して楽になったという方が増えていったなら本当に嬉しいです。
 何はともあれ、私の治療の旅はまだしばらく続きそうです。
 良い景色が開けることを願いつつ、ここでちょっとひと休みします。

除夜の鐘を聞きながら・・・。


 

2015年12月24日木曜日

10回目〇 2015年12月18日 

*治療開始以来の耳鳴り半減日出現とあれこれの変化
 今回はいくつかF先生にご報告することがありました。
1)なんといっても、先だっての日曜日の耳鳴り半減で、初めて耳鳴りのない状態に
 近い一日が過ごせたこと。
2)ここ2~3回の注射直後の反応が、ほどなくしてすぐ音が高く半減したあと、5~6
 時間すると一旦強くなり、翌日過ごすうちに潮が引くような感じで落ち着くこと。
3)このところ夜の耳鳴り増強が減少傾向だということ。
4)耳鳴りの音が、治療開始前の音と違うものになっていること。(高くなって、細めに
 なっている、以前の耳鳴りよりわずらわしさがまし)


*リバウンド=好転反応
 耳鳴りがブロック注射後小さくなって、そのあと一旦強くなり、その後落ち着くというのはリバウンドのようです。リバウンドするというのは好転反応と考えてよく、マトには的中していると思いますとの先生のお話でした。私も右と遜色ない状態の日が一日でも出てきたので、きっとその通りだと思いました。
 いずれにしても、日常との戦いになるので、と先生。
 つまり、ブロック注射で良くする一方で、日々耳を使い続けているので、修復と損傷の戦いということになるのでしょう。根気よく続けることで、改善方向に向けるということなのだと思います。
 短期間で満足できる改善に至る方もいれば、1年越しでいつのまにか耳鳴り消失という方もおられるようで、いろいろなケースがあるようです。 
 私自身は治療10回を重ねましたが、1日といえどもこんなにすっきりした日が過ごせるということを久しぶりに体験すると、時間をかけてもそういう日が持続することを目標に治療を継続しようと意欲が出ます。

今回も、右1%、左2%でした。
先生は毎回考えて狙いを定めて注射をして下さっているようです。
私は、深さを感じたり、いつもと違う方向かな?と思うこともあるのですが、基本的に同じような感覚で、痛みもあってもわずかです。
いつも変わらないことがやはり治療継続への大きな安心感です。


*今週の経過
さて、あっという間に12月も終わりが近づきました。なんて早いこと!
ばたばたしながら書いておいた覚え書きからの経過です。

*久々に初回治療後と同レベルの深く気持ちよい睡眠
 治療後の帰り、途中からいつも眠気は来るのですが、今回は特に睡魔が襲い、もうしっかりしてないといくらでも駅を乗り過ごしてしまいそうでした。もちろん用事は作らず帰宅。そのおかげで、その夜は久しぶりに初回以来の良質の睡眠を得ることができました。
 ブロック注射ならではの眠りです。脳がぐっすり休みました。そして、それから2~3日睡眠の質がよく、中途覚醒も改善してきているように思います。
 F先生が(注射が)いいところに入ったと思いますよと仰っておられましたが、今回は睡眠の方に大きな効果が出たように思います。


*直後の耳鳴り反応が鈍だった分、リバウンドも少ない
 直後の耳鳴り半減が今回は半減とまではいかず、音は高く小さくなったものの3~4割減の感じでした。前回は小さくなったあと、夜中に通常より強くなったりしたのですが、この日は夜になっても多少強くなったかな?という程度。リバウンドがあまりありません。
何か相関関係がありそうな・・・。


*耳鳴り半減の日
 治療後の反応がいつもより鈍く、日曜に小さくならなかったので、今週はだめなのかと思いましたが、今回も耳鳴り半減以上の日が来ました。とりあえず嬉しい!
 前回は日曜でしたが、なぜか今回は月曜日。月曜朝起きたときから、いつもより小さい状態です。仕事に出かけ、午前から夕方、夜まで右耳と遜色ない状態で過ごせました。
 結構耳を使っている状態が続いていたので、途中で大きくなるかと思いましたが、キープできたことを実感。
 深夜になって半減状態は消失してしまったので、残念ながら今回も合格日は1日でした。
 でも、日常の損傷に大きく押し戻されてはいないと思います。



2015年12月18日金曜日

9回目◎ 2015年12月11日

*弱くなったり強くなったりいろいろ

 前回、左を2%にして、ふらつきなどなかったかF先生から確認があり、なかったので
今回のブロック注射も左が2%、右が1%でした。
 この1週間は、前回より耳鳴りの音量の変化がいろいろでした。
ですので、今回はその時々の耳鳴りの感じ方をメモしておいたものを並べておきます。

12月11日(金)
 ブロック注射のあと、ほどなくして耳鳴りの音量が半減。耳奥の耳鳴りは変わらず。
 これが、今のところ、耳鳴りの音量変化の基準。
 5~6時間後、深夜になって耳鳴りが強くなる。
 前々回あたりから注射をした日の夜にこのパターンが続いている。
 弱くなった分、戻りを強く感じるのかわからないが、耳鳴りの音もややキンキンす
 る。しかし、一方で注射のおかげで眠くなってきているので、そのまま眠る。
 耳鳴りがあっても深く眠れるので助かる。

12月12日(土)
 朝も相変わらずの鳴り方。でも活動しているうちに夕べの増強がおさまっていき、
 意識すれば昼間の音量は注射直後の5割減に比べて、2割減くらい。
 そして、この日は夕方以降もあまり変わらなかった。
 長年、夕方から夜にかけては静かな自室にいると耳鳴りがうるさくなるが、その
 度合いが小さくなっている。これは気分的にだいぶ楽。


12月13日(日)
 初めて耳鳴り半減
 午後外出中、静かな住宅街を歩いていてほとんど気にならない。気にしてみると
 鳴っているという感じ。
 耳鳴りがついてまわるようになってから、いかに気にせず過ごすかという方向に意
 識を向けているが、今日のは意識しても気にならないレベル。かなりいい感じ。
 今日の昼間は治療開始以来の音量減だと思う。かなり嬉しかった。
 ただ昨日と違って、夕食後は少し戻る。日内音量変動幅が小さくなってきたかと
 思ったけれど、まだ不安定のよう。
 とにかくこれが、明日以降続いてくれるといいのだけど・・・。

12月14日(月)
12月15日(火)
 残念!続かなかった。いい感じだったのに!
 耳鳴りの音は治療前のそれとは違ってきていて、以前より音が高く細い感じに変
 わってきているので、煩わしさは若干ましだけど、う~ん・・・。
 この二日間はなぜか特に午前中がきつく、音がやけに左耳に刺さる感じなのが不
 快。仕事のストレスが強くなっているのでそれもあるかもしれない。
 でも夜になり、朝より小さくなっていた。2割減くらい。ほっとした。
 このところ夜がましなのがありがたい。


12月16日(水)
12月17日(木)
 月、火より音量減。日曜ほど小さくはならなかったが、3割減というところか。
 もとに戻ってしまわないのが救い。
 あとは夕方以降の耳鳴りの煩わしさが比較的少なかったのもプラス。
 土曜のそれと同じ。どちらかといえば、朝の耳鳴りは結構強く感じる。
 

*感想
 これまでになく、音量がいろいろでした。
 日中の平均がもとの耳鳴りの2~3割減というところでしょうか。
 気にし始めるとよけい気になり、煩わしいと思えば余計強くなったように感じる耳鳴りです。耳鳴りの強さを何割減というのは、7回目の注射後の耳鳴り音量減を基準にしたもので、2割と3割がどれだけ違うかと言われればその時の感受性によるのでアバウトです。
 1日でしたが、気にしても気にならない程度になったのは、久しく忘れていた耳鳴りのない状態にかなり近いものがありました。
 1日ですが、まずはよしとします。
 睡眠の方は、5時間ほど連続で眠れる時と、2~3時間で目覚めてしまうときと、こちらもいろいろ。でもそれで日中が眠くなりつらいということはありませんでした。





2015年12月11日金曜日

8回目 2015年12月4日

*左耳への注射を2%の濃度に高くして行う
 今回は、注射後すぐの耳鳴り音量の減少と耳奥の耳鳴りの音量減少という二つの明確な変化を、自信を持ってF先生に報告することができました。
 特に、耳奥の耳鳴りの塊が半分位になったことについては、先生も少し驚かれた様子でした。
 ただし、持続時間がどちらも3時間程度だったことを話すと、先生は可能性があることを認めながらも、注射によって血行がよくなっている時間のMAXが3時間であること、つまり薬が効いている時間が正味3時間だと仰ったので、つまりその間だけの効果だったということがわかりました。
 先生はその3時間を重ねていくことによって、少しずつ回復していくのを期待するんですと説明されました。
 そして次の手を考えておられるようでしたが、今回は左耳のみ、今まで1%の濃度だった注射を2%にしてやってみることになりました。右耳はこれまでどおり1%です。
 濃度が2倍になっても血行が倍になるわけではないそうですが、効果時間が長くなるようです。
 先生は、「今日も変化がでますよ、たぶん」と期待を持たせて下さり、注射を深めにやれば効果が毎回出るような気がするので、意識してみます、と仰いました。


*注射後の経過
 この1週間の感触は以下のようでした。
 ・直後の反応
   前回と同じく、表面の耳鳴りはほどなく半分位まで高く、小さくなる。
   持続時間は6時間程度。
   耳奥の耳鳴りの塊も小さくはなったが、残念ながら前回ほどではなく3割減位。
   これはあまり持続せず、前回同様3時間くらいだった。
 注射の日の深夜
   増強したと感じる。小さく感じていた分反動が来たような感覚。
   確か前回もそうだった。
 ・翌日~6日間
   大きくなった耳鳴りが、翌日は軽くなり、直後の小ささまではいかないが、
   全体的に約2割減の状態をキープしている。朝と夜が大きくなるけれども、
   落差が少し小さくなった。
   注射後5~6日後になると、ずっとではないが少し戻ってしまう時がある。
   たぶん、仕事で耳を酷使しているせいもあると思う。   


*薄紙を剥ぐように
 前回(7回目)、耳鳴りの音量がはっきりと小さくなるのを初めて感じましたが、その時のレベルを基準に振り返ると、薄紙を剥ぐような感じで耳鳴りのレベルが下がってきている感じです。
 注射直後で5割減位になり、その後強くなり、また軽くなり、平均して2割減のところで止まっているという感じです。それから、朝晩の強さが以前に比べてましになっていると思う日が増えました。
 残念ながら、耳奥の方の耳鳴りは思ったほど効果がありませんでした。
 せっかく2%の濃度にして頂いたのに・・・。
 やはり頑固な塊です。


*いつの間にか消失していた症状
 睡眠については、大きな変化がないので書いていませんでしたが、注射の日は比較的深く眠れるものの、中途覚醒が根本的に治った感じではありません。それでも1、2回位の目覚めで済むようにはなっています。
 ただ、夜中に目覚めて動悸がしたり、脈が速くなったりという症状はだいぶ前からなくなり、また、週に数回出ていた一瞬クラッとするめまいも、治療開始後すぐに出なくなっていました。
 今頃思い出して、注射の効果かどうか確かめる術はありませんが、とにかく症状が減ったのはありがたいことです。



耳鳴り治療の一例として

 この度、お世話になっているF診療所院長F先生作成の「日常損傷病学」に、
このブログをリンクして頂きました。
以下の2箇所にリンクされております。

日常損傷病学:上頚神経節ブロック
日常損傷病学:耳鳴り治療法完成報告(上頚神経節ブロック)

 内容はもちろん医学専門的なことが主体ですが、患者の視点から学ぶことも多く、一読者としても医学の話を通じてさまざまなことを考えさせられ、興味の尽きないサイトです。
 是非、ご覧になってみて下さい。

2015年12月7日月曜日

ブログ開設

 耳鳴り治療から約2か月弱が経ちました。
 時間が前後しますが、本日これまでの治療経過をブログにアップしました。
 ここまで、自分の耳鳴りは小さくなるんだろうか?という不安をいつも感じながら治療を続けてきました。 
やっと改善の兆しを感じ始めてはいるものの、耳鳴りの期間が長い私の場合、どこまでよくなるかは未だはっきりしていません。
 また、注射は一般的に怖いものですし、リスク、副作用など、治療には負の面が必ずついてまわります。患者としてもそれらをふまえておかなければなりません。
 それでも、私はこの上頚神経節ブロック注射による治療をやってよかったと思っていますし、この治療法との遭遇はチャンスだと捉えています。 
 そうして治療を重ねるうちに、私の治療過程を見ていただくことで、もしかしたら、耳鳴りを切実に治したいと思いながら、手立てを使い尽くしてしまった方への情報提供になるかもしれないと思い、ブログを開設することにしました。

 これからも私個人の体験、感想をあるがままにお伝えしたいと思っています。
 
 

7回目◎ 2015年11月27日

*注射の薬を少し深いところに入れる
 開口一番、F先生は穏やかに「まぁ、特に変わったところはなさそうですね」と、こちらの答えを読み取ったかのように仰り(鋭い!)今日はちょっと薬を深く刺すことを心がけてみます、と仰いました。
 「深いから痛いというわけではないですけどね、・・頑張って」と何気なく気遣って下さっていました。私は相変わらず何の心配もしておらず、すっかりお任せ状態です。
 注射の感触は、確かにいつもより深く入っているなという感じはしました。
 それでも、右は全く痛みなく、左はわずかに痛みを感じる程度。初回のそれと全く変わりがありません。

*単なる技術だけではない注射
 耳鳴りをブロック注射で治療しようというとき、注射のリスクが高かったり、痛かったりしたら、おそらく誰もそこまでしてやろうとは思わないでしょう。ですから、F先生は極限までリスクを減らす研究をされ、痛みのない注射の技術を磨かれ、実際そのおかげで私はなんの不安もなく毎回ブロック注射をしていただいています。具合の悪いことは一度も起こっていません。
 この日珍しくF先生が注射のことについて語られました。
 つまり、このブロック注射は、患者さんの痛みも感じながらやらないといけない注射なのだとか。単に技術だけではないと・・・考えさせられる奥の深い話です。技術だけが独り歩きすると危険なのでしょう。
 いつも真剣勝負の先生の注射は、ただうまくやるという以上のものがあるからこそ、患者は安心して任せられるのだと思います。
 
 
*やっと来た!そしてサプライズ!
 この日の帰り、ついにはっきりと変化を体験できました!
 診療所を出てからまもなく、音がすぐにいつも以上に高く、細く、そして小さくなったのです。
小さくなったとはっきり自覚できたのは初めてです。
やった!という感じでした。
 3時間程度ではありましたが、ここまできて実感できたことで、やっと一歩進めたような気がしました。
 そしてなんと!私の耳奥で居座っている耳鳴りの塊が半分くらいに小さくなっていたのです!
顎を動かしたときにはっきりとわかりました。
こちらも残念ながら2~3時間のことでしたが、本当に信じられない驚きでした。
 12年間一度たりとも小さくなったことのない音の塊です。変わることはないだろうとあきらめていたのですから、まさしくサプライズでした。
 とにかく初めてすぐに反応があったことに素直に嬉しさがこみあげてきました。
 この先のことはわからないけれど、可能性はまだあるかもしれないと、少し力強い気持ちが湧いてきました。





6回目 2015年11月20日

*漸進?
 この日は、まずF先生から心室性期外収縮があったかどうか聞かれ、1度もなかったことを報告。
 耳鳴りについては、少し動き始めたことは今週もあまり変わらず、それでも朝2日くらい耳鳴りが弱めの日があったこと、そして睡眠が4日間連続して良い睡眠だったことを報告すると、「それは良かった!」と喜んで下さいました。
 さらに、前回の注射の日に緊張型頭痛があって、思いがけず即効で治ったのでびっくりしたことを話したら、頭痛持ちの人にとってはとても心地よいものなのだとか。先生も頭痛持ちなのだそうで、あの感覚がお好きで自分にも注射を打たれる(え~?手の向きはどうなるの?!)と仰っていました。
 そうして6回目のブロック注射がいつも通りに自然な流れで終わりました。


*そしてついに膠着状態?
 注射直後の耳鳴りは相変わらず小さくなりません。これがいつも残念です。
翌日以降の耳鳴り、睡眠ともに1日おきに良かったり悪かったりで、ささやかな改善のままとりたてて変化なく、じっと我慢です。








5回目 2015年11月13日

*心室性期外収縮
 まずは先週の報告です。朝晩は相変わらずうるさく感じる反面、昼間がいくぶん小さくなって気にならない日が続き始めましたと言うと、動き始めたみたいですね、とF先生。
睡眠は、この頃ストレスのかかることが一時的に続いて、改善しかけていた部分が逆戻りの状態だったので、眠りの方は気が立ってしまって脳が休んだ感じにはなりませんでしたと言うと、先生は、この注射は睡眠薬ではないので、気が立っている場合には眠れるほどのものはないですから、というお答えでした。この数日後、ストレスから解放されると良い眠りが戻ってきたので、またやり直しの気分でした。
 それから、前回の注射の日の晩に不整脈が出たことを報告すると、たぶん心室性期外収縮でしょうとのこと。1分間に5回が病的に危ない基準だそうで、しかしなかなかそこまではいかないとのことでした。
1回あるくらいでは全然気にする必要はないけれども、注意はしていないといけませんねと仰り、
「治療というものは、絶対にいい面と悪い面があるんですよ、どんな治療も」
という言葉がこの日は印象に残りました。
 

*睡眠が改善
 動き始めたかに見える耳鳴りは、今回の注射後も目立った変化はありませんでした。簡単でないことはわかっているので、とにかく待つ気分です。
 反対に久しぶりに質の良い睡眠(初回のそれには負けますが)が戻り、しかもいい感じで4日間ほど続きました。初めてでした。日中の活動も頭がすこぶるすっきりして、良い集中もきます。改めて睡眠は活動の質を左右すると実感しました。


*思いがけないおまけ?緊張型頭痛が即効で取れた!
 注射当日、先生には伝え損なったのですが、その日もまだストレス状態だったために、前日から緊張型の頭痛が続いていて、頭がパンパンに張って鈍痛が続き、さすがにきつくなってきていました。私は頭痛はあまりない方で、頭痛薬がすぐ胃に応えてしまうので極力飲まないのですが、さすがに飲むしかないなという時でした。
 ブロック注射のあと数分くらいした頃でしょうか、頭の緊張が緩んでとても楽になっているのに、はたと気が付きました。
 ”えっ?なんだか頭が楽になってる、これってもしや?”
 そうです、注射の効果だと確信しました。
 本当にあっという間に緊張が溶けていき、ほっとする気持ちのよさでした。もちろん初めての感覚です。おかげで頭痛薬を飲まずにすみました。
 この即効性は驚きです。思いがけない嬉しい効果でした。






4回目:2015年11月6日

*副作用:不整脈・・・狙いすましたように脈が飛ぶ
 いつものように、前回以後の状況をF先生に報告です。夜自然に眠気が決まった時間に来るようになってきていることと、中途覚醒の回数が減ってきたことを喜んで下さいました。とはいえ、大きな変化はないので、なんとも中途半端な心境ですが、先生は状況が毎回違うというのはいいことですと言って下さり、ちょっと救われた気分でした。
 今回は、この注射による副作用の説明がありました。
 中止する1番の副作用は不整脈だそうです。不整脈が出だしたら休んだ方がいいとのこと。私は以前から、時折不整脈を感じることがあるのですが、もしその回数が増えだしたと思ったら、それはこの注射のせいです、とのことでした。。
 最近は不整脈はなかったので、治療を続けるためにも出なければいいなぁと思っていました。
 ところが、です。注射をして頂いた帰り、2時間くらい経った頃に、トン!と一発不整脈が出てしまいました。脈がポンと一回抜けた感じです。
 幸い1回だけでしたが、先生からお話があった矢先になんというタイミングのよさ!?
びっくりでしたが、幸いその後は不整脈は出ませんでした。
良かった・・・。

*まだまだささやかな変化
相変わらず心もとない状況が続いています。しかし注射の翌日の音の高さの変化(高く細くなる)が昼間は持続するようになり、気になり度が下がりました。けれども朝晩がしっかり戻ってしまうので、耳鳴り自体が小さくなったとは言えませんが、1日で動きがあることは自覚していました。
睡眠は一進一退で、ストレスが強くなると改善傾向だった睡眠リズムや中途覚醒の回数減が逆戻りしてしまいます。
睡眠については、自分なりの努力はしているのですが、もう少し工夫をしないといけないなと思いました。
ほんとうに、まだまだです。





上頚神経節ブロック注射の耳鳴り改善率

*治療成功率85.7%
 この頃、F先生のお書きになっている「日常損傷病学」というブログの中に、耳鳴り治療成績の投稿がありました。
(ご興味のある方は、こちらをご覧下さい)
 今年の症例による成績ですが、8割以上に改善があるというのは、耳鳴り治療をあきらめていた身としては、とても魅力的な数字です。今年に至るまでにも数十例の方の耳鳴りを治療されて、多くの方を軽快させてこられたようですから、実績があるものと思います。
 耳鳴りの状況は人それぞれなので、どの程度の改善をもってよしとするかの程度もいろいろだと思います。しかし、「改善する」ということ自体が、状況が変わらず慣れるしかないとあきらめている者には大きな希望になります。私もそこに希望を託しています。
 
*ブロック注射の効かない耳鳴りもある
 しかし一方で、この治療法が無効の症例も報告されています。それが私の目を引きました。
 つまり個別に実施してみないとわからないものの、ブロック注射で直り難い耳鳴りの特徴があると推測されていることでした。それは、
   ①耳鳴りの音量に変化がない。
   ②入浴などで耳鳴りが増大する。
   ③ブロック直後に耳鳴りの音量低下がない。
というものです。
 私の場合、②はあてはまりませんが、①に近く③は該当してしまいます。数の少ない無効例(10~20%)のグループに入ってしまっているように思えて、少々暗い気分になってしまいました。F先生は無効な治療を続けることはなさらないと思うので、もしかして早い段階でピリオドが打たれるのかな?などと考えたりもして・・・。
 それはともかく、無効の場合もあるということを医師、患者ともに事前に認識しておくことは重要だとあり、改めて心構えをしっかりしておかないといけないんだな、と思った次第です。

・・・とはいうものの・・・。すでにやや意地になり始めている自分を自覚しながら、正直なところ私は、続けていったら変わるかもしれない、耳鳴りが消失までいかずとも、小さくなったとはっきり自覚できるところまで粘りたいという気持ちでいっぱいでした。
 


 

 

2回目:2015年10月23日&3回目:10月30日

*改善の余地はある?
 治療2回目です。
 F先生には、初回注射のおぼろげな耳鳴りの変化のこと、帰りの電車から眠くなり、久しぶりに心底脳が休まって深く眠れたこと、その睡眠の質が薬のそれと全く違っていたこと、翌朝すっきりした頭の中で、なぜか耳鳴りがクリアに聞こえてしまってあせったこと、などを話すと熱心に聞いて下さいました。
 しかし、それらの効果が数時間とか、1日とかだということで、先生がPCに向かいながら「まだまだ・・・まだまだ・・・遠いなぁ」とつぶやくのが聞こえました。
”そうですよね・・・私もそう思います”と心の中でつぶやくと、先生はすぐに、まぁ最初はこんなもんなんですよ、ちょっとでもよくなるということは、余地はあるということなんですよ、と希望を持たせて下さいました。
 そして私が治療に通える距離でもあり、少し気長にやることになり2回目のブロック注射となりました。

*余地に期待しながらも大きな変化なし
 これを書いている現在、少し時間が経っているので、この頃の注射後の変化の記憶がはっきりしません。ということは、目立った変化がなかったということになります。
 3回目の治療の後のことも含め、思い出したことをあげておきます。

<耳鳴り>
 ・注射の翌日は耳鳴りの音が高くなり、キーンという音が混ざった少し金属的で細めの音に変化する。そのため、日中の戸外では騒音に紛れてあまり気にならない。しかし、2~3日その状態だが徐々にいつもの高さにもどってくる。
まだ音の大きさが小さくなったという明確な自覚はない。
 ・朝と夜はしっかり耳鳴りが大きいと感じる。
 ・入浴中は耳鳴りが少し小さく感じて楽になる。

<睡眠>
 ・ブロック注射のあとは、いつも帰り道で眠くなるが、初回の眠りに匹敵するほどの眠りが続かない。初回の眠りが金メダルなら、2回目のそれは銀メダル、3回目は銅メダル。脳が休まる眠りは得られるものの、なかなか時間がのびていかない。

 ・よい傾向だと思えたのは、夜11時頃になると、自然に眠気がやってきて、睡眠のサイクルができ始めていると感じたこと。就寝時間を大きくずらさないよう努力。
時々中途覚醒の回数が1回ですむときも出始めた。

 少しずつ重ねていくしかないんですね、と先生が仰った通り、本当に少しずつであり、また注射後の反応も毎回違うので、それらを確かめながら、改善を待つという気持ちでした。





私の耳鳴り

 耳鳴りは他人には聞こえず、その大きさ、高さ、音の種類、感じ方など千差万別で、その変化に対する感受性も主観的なものです。
 そこで、私の耳鳴りはどんなものかということをお話ししたいと思います。

*表面の耳鳴りと耳奥の耳鳴り 
 私の耳鳴りは、左耳が主で、右耳にも少しありますが、気にするほどのものではありません。
 しかし、左は、シーとシャーという音が入り混じったような高い音の耳鳴りで、そのせいか、8000Hzで50dbと、たぶん耳鳴りが邪魔をして聞き取りにくいという状態です。左耳だけで聞こうとすると、右耳より音がくすんで聴力がわずかに劣っていると感じる時がありますが、幸いにも聴力自体は日常生活では全く支障のないレベルです。
 この耳鳴りは、首を左右に曲げると強くなり、左の側頭部を手で押さえても大きくなります。首の前後の動きでは変わりません。不思議です。

 そしてもう一つ、耳の奥に音の発信源のような、耳鳴りの塊のようなものが居座っていて、普通にしていればそれは聞こえないのですが、下顎を引っ込めるように動かすと、耳の中の何かに共鳴するのかわかりませんが、キーンというかなり強い耳鳴りとして聞こえます。もしもこの音の塊が前面に出てきたら、それこそ気がおかしくなりそうです。
 この発信源が元凶で、いつも聞こえる耳鳴りがその末端として聞こえるのか、別物なのかはわかりません。かつて耳鼻科医には、そういう顎の使い方をしないようにと言われましたが、ちょっとした動かし方で聞こえてしまいます。
 この耳鳴りの塊が小さくなってくれるかどうか、長いこと根を張っているような感じなので、諦めているわけではありませんが、正直あまり期待できません。せめて常時鳴っている耳鳴りが小さくなってくれれば、本当にありがたいというところです。







初めてのブロック注射(上頚神経節ブロック注射)      2015年10月16日

*不眠と耳鳴りで受診
 無痛だった手首の注射にすっかり感心してしまった私は、自分が悩まされている耳鳴りや不眠症もブロック注射で治療できることをF診療所のホームページで知り、沸々と治療に対する意欲が湧いてきました。2回目の診療予約を取った後、手首がさらに回復したので、「そうだ、もし手首の注射が必要なくなったら、新たに耳鳴りと不眠症の治療をお願いしよう」と決めました。決めるに至った経緯は「はじめに」のところで話した通りです。
 やはり2度目の注射は必要なかったので、不眠と耳鳴りを治したいと先生にお願いしました。内容は以下の通り。

症状
 1)不眠症・・・神経が立ったままの感じで、深く眠れないのがつらい。
         平均睡眠時間5~6時間。中途覚醒(3~5回目覚め
                   
         ここ数か月、夜中に目覚めて動悸がする。頻脈のときもある。
   
 2)耳鳴り・・・左耳。睡眠時や疲れた時にしばしば強くなりつらい。
        通常、シーという高い耳鳴りがしている。
        それと関連しているかはっきりしないが、顎関節を動かした際、
        中でかなり強いキーンという耳鳴りが常時鳴っている。
        顎を普通にしていればその音はひっこんでいる状態。
   経過:2002年11月 右耳突発性難聴。薬でほぼ治癒。
      2003年5月 左耳突発性難聴。薬効かず、耳鳴りが残る。
      聴力は日常生活に支障なし。ただし高音は耳鳴りが邪魔になり
      8000Hzで右30db、左50Hz位。
      最初の1~2年、耳鼻科治療、鍼灸治療等継続するも改善せず。
      あきらめたまま今日に至る。

 実はこの頃一番つらかったのは、むしろ不眠の方でした。質の良い睡眠が得られない状態が続いていて、めまい、動悸などの症状が出るたびに不安になります。
耳鳴りは、あきらめて久しく、何割かでも改善してくれれば御の字という気分でした。

 F先生は、私の訴えた症状が、ほとんど上頚神経節ブロック注射というF先生独自の注射の適応に入ると仰り、お願いすることにしました。
(上頚神経節ブロック注射についてお知りになりたい方はこちらへ)

*首の上方へ打つ注射
 首への注射はもちろん初めてですし、ブロック注射自体も初めてです。どんな感触なのか見当もつきません。にもかかわらずあまり緊張しなかったのは、やはり前回の先生の完璧なまでの手首の注射体験が支えになっていたと思います。
 注射の場所は、左右両側の首の耳に近い方でした。 
 今回は首ですから注射の様子は全く見えません。(仰向けの状態でした)
 先生は、注射前に「痛くないようにやりますが、もし痛いと思ったら痛い顔をして下さい」と仰いましたが、実際患者の痛がる様子を見ながら針の入れ方を変えていかれるようです。
 幸い、私は痛い顔をせずにすみました。
 右はやはり無痛。左はわずかに痛みがありましたが、我慢するというほどのものでもありませんでした。

手首のときもそうでしたが、この時も先生はとても慎重で、念入りに時間をかけていらっしゃいました。2~3分くらいかかっているでしょうか。ゆっくりなために針が侵入している感覚があまりありません。起き上がっても何事もなく終わりました。

以後、この注射はいつもこのような状態で続いていきますが、毎回変わることがないということが、治療を続けるときの安心感になっていると思います。


*注射後の反応
 耳鳴り・・・早い人だと、直後に耳鳴りが消えたり、小さくなったりするようですが、残念ながら、私は何も変わらずでした。
 ただ、帰りの電車内で、いつも聞こえている耳鳴りが聞こえず、もしやこれは小さくなっているのでは?と期待。でも、電車内の喧騒で溶け込んでいるだけかもしれず判別できません。
 それでもだいぶたった頃、とある駅で急に耳鳴りがはっきりと聞こえだしたので、それならさっきまではおとなしくなっていたのかも、と推測するという、なんとも心もとない反応でした。

 睡眠・・・耳鳴りよりも顕著だったのは睡眠の方でした。
 帰りの電車内でほどなく強い眠気が出始め、きっと注射の効果だろうと思い、用事があったのですが取りやめ、せっかくの眠気を生かしたいと帰宅し、いつもより早く就寝。久しぶりに泥のように眠りました。しかも、睡眠薬を飲んだ時の眠りとはまるで違う眠りなのです。
 薬でむりやりフタをするような眠りではなく、脳の張りつめた緊張が自然に溶け、深くしっかり休まる質の良い眠りでした。本当に気持ちのよいものでした。
 ただ残念なことに、時間は短く4時間ほど。目覚めた時「これは6時間は寝たな」と思ったのですが、時計をみてがっかり。でも錯覚するほど良く眠れたということです。

*翌日以後
 熟睡のおかげで、翌朝の頭は日本晴れのようにスッキリしていました。
 ところが、頭のスッキリのせいか、耳鳴りがやけにクリアに聞こえてしまうので、大いにとまどってしまいました。
 これが改善につながるのか、まずいことなのかわかりません。
 まぁとにかく始めたばかりなのだし、と自分に言い聞かせて、手首の注射の時同様、様子見です。

 結局、初めてのブロック注射は、とても満足できる深い眠りを得られたことが1番でした。ただ、それも1日だけ。耳鳴りは数時間のあまりにもおぼろげな変化で、やっぱり厳しいのかもしれないな~という印象でした。
道のり遠そう・・・と思いましたが、少なくとも睡眠が少しずつ改善されれば、それにともなうあれこれの症状も軽くなるだろうし、気分的にかなり楽になるだろうと次回に期待しました。





 

きっかけ・・・手首の関節注射(TFCCの治療) 2015年9月29日

*初めての手首の故障
 8月末ごろから、右手首の小指側のくるぶし一帯に痛みを感じ始め、じわじわと痛みが増し、拡がるようになりました。ネットで調べるとTFCC損傷というのが出てきました。要は私が痛みを感じている一帯の組織の炎症のことらしく、3か月ほど手首を固定、よくならなければ手術というようなことも書いてあり、まずいなぁと思いました。
 私は、職業上3か月固定はかなりキツイし、その上手術なんてことになったらどうしよう!?他に方法はないのかとネットで探しまくりました。
 詳細は省きますが、探した果てにいきついたのが今お世話になっているF診療所でした。
 予想通りTFCCと診断され、手首の関節内注射を打って頂くことになりました。

*注射が無痛?!
 手首の関節に打つ注射ですが、私はあまり恐怖心がありませんでした。普通なら相当慎重になるところですが、この診療所院長のF先生が痛くない注射をされることがわかったので、初めてにも関わらずなぜだか不安はなかったのです。
 注射前の驚きは、なんて針が細いんだろう!ということ。これまで見たこともない細さです。
 そして多少の痛さは我慢できると思っていたのですが、拍子抜けするほど注射は痛くありませんでした。というか、無痛!でした。採血の時によく言われる「ちょっとチクッとしますよ~」というあれがなく、「触れた」に近いものだったのが信じられない感じでした。そのあと麻酔が入ったようなので、そのせいもあるかもしれませんが、最初から最後まで、痛い!と思わなかったのです。出血もありませんでした。
 一方F先生は慎重そのもので、とても時間をかけ(数分はかかっていたでしょう)集中され、空気が張りつめた感じで、怖くはないのですが、なんだか息をのむような時間でした。

*一度の注射で治癒
 終了後、すぐに効き始める人もいるようですが、私は手首の動きが少し楽になった程度でその日は大きな変化はなく、様子見だな~と思っていました。
 ところが、翌朝から痛みの範囲が狭くなり始め、3日で50%程度回復、1~2日変化がなく、5~6日でまた痛みが減り、85%程度までよくなっていました。
 しかしそこから今一つ変化がなく、動かし方によっては少し痛みを伴うので不安が消えません。
 当初の先生の診断では2度の注射である程度治る、1度でも8割がたよくなるとのことで、全くその通りになったのですが、最後の痛みの部分の不安から「これはもう一度お願いした方がいいかもしれない」と思い、予約を取らせて頂きました。
 予約は詰まっていて1週間後になったのですが、なんとその間にまた痛みが軽くなってくれ、95%くらいまで回復したので、もう一度注射をお願いした方がいいのかわからなくなってしまいました。案の定先生は必要ないと仰いました。
 結局、おかげさまで1度の注射で、ほぼ3週間くらいで完治に至り、本当に胸をなでおろしたのですが、このことが、耳鳴り治療を試してみたいと思うきっかけになりました。




はじめに

 私(50代女性)は、2015年10月より、12年間あきらめていた耳鳴りの治療を始めました。
 2002年秋に右耳、2003年春に左耳の突発性難聴になり、右耳は回復しましたが、左耳は、幸運にも聴力に影響は出ませんでしたが耳鳴りが残り、以来ずっと続いています。
 
 今年9月末、手首の故障でF診療所を受診したことがきっかけで、院長のF先生が開発されたブロック注射が耳鳴りにも効果があるということを知り、可能性があるのなら治療をお願いしようと思い立ちました。

 発症当時から2年くらいは、耳鼻科での治療はもとより、鍼灸、漢方薬、サプリメントなどいろいろ試しました。しかしどれも私には効果はなく、いつしか、どこの耳鼻科でも言われた通り「慣れるしかない」というあきらめモードになり月日が経ちました。
 50代に入り、不定愁訴や不眠症で体調管理が難しくなり始め、それとともに耳鳴りも今までよりわずらわしい、きついと感じることが多くなっていました。
 あきらめたとはいえ、仕方なくつきあっている耳鳴りです。この治療法でわずかでも軽減してくれれば、どれだけ耳が、気分が楽になるだろうと思わずにはいられませんでした。
 
 ただ、私はブロック注射がどのようなものか、もちろん知りませんでしたし、効果があるといっても、自分の耳鳴りに対しては果たして効果が出るのか、出ないのか、どのくらいの期間がかかるのか(耳鳴りの期間が長いと長期戦も予想される?)・・・と思うと不安がよぎりました。
 しかし、何もしなければこの先もずっと耳鳴りとは付き合わなければならないことだけは確かです。ダメでもともと、知ったのだからやはり試してみない手はない、と考え決心しました。

 耳鳴りがあっても、直接命にかかわるわけでなし、それなりに生活できていれば平気という方もおられる一方で、とてもわずらわしく、精神的につらいという方も沢山おられるのではないかと推測しています。
 耳鳴りを、できるものなら消失、あるいは少しでも改善したいと思っていらっしゃる方々に、私の治療体験報告が少しでもお役に立てば幸いに思います。
 同時に、この上頚神経節ブロック注射は、耳鳴り以外にも、私のその時々の症状に思いがけない回復をもたらしてくれることがあります。それらのことも、あわせてお伝えしていきます。